- 2015年05月18日(月)
- 井藤隆志教授(情報学部 情報デザイン学科 プロダクトデザイン専攻)
ミラノ工科大学での海外研修報告
2015年3月、井藤隆志教授がイタリア・ミラノ工科大学での1年間の海外研修を終え、帰ってきました。1年間の報告を井藤教授に書いていただきましたので、紹介します。
2014年4月より、イタリアのミラノ工科大学デザイン学部での1年間の海外研修を終え、帰ってまいりました。
本校は2007年より、ミラノ工科大学と学術交流協定を結んでおり、既に建築学科では連携授業を実施しています。ミラノ工科大学は、創立1863年、学生数4万人のイタリア最大の国立工科大学であり、多くの著名な建築家、デザイナーを輩出する名門校となっています。
今回は私の研究テーマ以外に、デザイン学部と、本校の情報デザイン学科との間で学際交流を深めたいという目的もありました。イタリアと私の関係は1999年まで遡ります。中小零細企業が世界を舞台に魅力的なデザインの日用品を開発し、製造し、販売していくイタリアに魅了され、当時勤めていた通信機器メーカーのデザイン研究所を退社し、単身でイタリアに渡りました。約3年の間ミラノに滞在し、イタリア流のデザイン業、製造業の仕組みを学びました。その後、日本でフリーランスのプロダクトデザイナーとして岐阜県を中心とした中小企業との間で、地場産業とデザインというテーマで活動できたのも、このイタリア時代で学んだことが大きく活かされていました。帰国後12年間経過し、製造業におけるデジタルツールの活用が進んだ中、イタリアのクリエイティブ産業や製造業がどのように変化し、日本の産業にどう活かせるヒントが得られるかが今回の研究の目的でした。
今回の調査で印象的だったことは、イタリアの職人の手作業と3Dテクノロジーを中心としたデジタルツールとの融合でした。眼鏡のフレーム作り職人、ジュエリー職人、テーラー、パティシエなどが3Dプリンターや3D切削機、3Dスキャナーなどを自在に使用し、革新を起こしていることが興味深いものでした。小規模の零細企業ではあるものの従来のハンドメイドの利点である小ロットの独自性のある商品展開との相性も良く、手工業にデジタルツールを取り入れることにより、職人のものづくりを残そうとしているところが印象的でした。
幸運にも、もう一つの目的であるミラノ工科大学との連携授業もうまく実施することができました。イタリアと日本の学生がこれからのデザインについて深く考え、お互い刺激を与えられる交流にしたいということで、今回は日本の「俳句」をテーマに、そこから感じられるインスピレーションからの食の空間をイタリアの学生が展開し、その後、日本の学生がその空間で使用されるプロダクトをデザインするというリレー方式の授業で実践しました。イタリア人の文化レベルを考察するアプローチは日本の学生にも大きな刺激を与え、お互いに顔を合わせることはできなかったもののSkypeを用い、学生同士が英語を用いてプレゼンテーションを行うとともに、3Dデータの交換により、お互いの学生が深く理解でき、質の高い提案を作り上げることができました。その成果はミラノ工科大学内でも評価され、4月に開催されたミラノ・サローネと呼ばれるミラノで開催される世界最大規模のデザインの祭典の期間に、大学の大きな目玉の成果としてミラノ工科大学内で展示されました。
この一年間で得て来た貴重な経験を活かして、今後も研究、教育に専念していきたいと思っています。
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