住宅、病院、学校など、私たちの生活と密接にかかわる「建築」。建築と聞くと建物単体をイメージしがちですが、実は様々なものとのかかわりを大切にしてつくられています。例えばある敷地に対して建築物の設計をするとして、その際に重要なのは「中と外の関係性」だと語る大同大学建築学科の宇野先生。「私が以前設計した学校は、敷地面積に対して20%の建築面積を使っています。つまり、80%は外。外の設計も大事だということがわかります」。
建築物の中での過ごしやすさだけでなく、外とのつながりを持たせた建築物。外構の木の位置と窓の位置を合わせたり、太陽や月の動きを考えて窓の位置を決めたりと、自然と融合し四季を楽しめる建築が求められているのです。これを「関係性のデザイン」といいます。また、建築デザインは「問題解決」でもあります。デザイン、つまりアイデアで問題解決を試みる。そこで得た反省点を生かしまたデザインする…といったように、建築デザインは尽きることがありません。