みなさん、「嫌なにおい」というと、なにを思い浮かべますか?例えば、靴のムレのにおいなんかもそうですよね。特に女性はブーツのムレには悩まされます。
「このにおいの原因となる主成分は『イソ吉草酸』というものですが、完全に脱臭することは難しいといわれています。そこである程度の脱臭をしつつも、においそのものを変えてしまう。つまりデザインしてしまうという発想の転換で、私の研究室では、この『イソ吉草酸』を他のさまざまなにおい成分と調合して、好みの香りを作り出す実験を行っています」と光田先生。実際に光田研究室ではグループごとに香りをデザインする課題に取り組み、『イソ吉草酸』を取り入れて心地よい香りを作りました。
実は世界的に有名な香水にも、不快臭の原因となるものが含まれていることはあまり知られていないことです。この不快臭の元となるものをエッセンスとして加えることで、より深みのあるいい香りになることがあるのです。