エンジン車の動力源であるエンジンに使用される燃料(ガソリン、軽油、天然ガスなど石油由来のものがほとんど)は、炭素と水素がその主な成分です。エンジンの内部では、その燃料に酸素を加え、高圧力をかけたうえで点火・爆発させ、それを運動エネルギーに変えています。エンジンが「内燃機関」と呼ばれるのは、この仕組みが由来です。エンジン車で問題となるのが、この燃料を燃焼させたときに生成される、有害物質を含んだ排気ガス。ところで皆さんは子どもの頃、「このままのペースでいくと、何年後には石油はなくなってしまう」という話を聞いたことはありませんか。石油を精製して作られるガソリン。その原料である石油がないと車はもちろん、バスやトラックなどありとあらゆる自動車が動かなくなる世界を思い浮かべ、なんだか恐ろしくなった、そんな記憶があるのではないでしょうか。しかし、あれほど無くなると言われていた石油に代表される化石燃料は、底を尽きそうにありません。これには世界的な省エネ・環境意識の高まりや、掘削技術の進歩だけでなく、環境に優しく燃費の良いエンジンの開発、つまり、内燃機関の進歩も大きく貢献しています。