2020.03.27 お知らせ
卒業生・大学院修了生への学長メッセージ
学部卒業のみなさん、大学院修了のみなさん、卒業おめでとうございます。
卒業の喜びは、みなさんの努力の賜物であるだけでなく、保護者の皆様はじめ、周囲の方々のあたたかい支援があってこそと、敬意を表し、関係の皆様に、心からのお祝いを申し上げます。
大同大学はみなさん新卒業生を加えて、30,848名の卒業生を送り出したことになります。
今回は、「令和」の最初の年の卒業生となりますが、新型コロナウィルス感染症の拡大のため学位記授与式を行う事ができず大変残念に思っております。
しかし、今までの卒業生は、中部を中心に全国各地で活躍しています。皆さんも「大同大学の卒業生」として社会や大学院で活躍することを期待しております。
卒業という節目は、次のステップへのスタートでもあります。特に大学、大学院を卒業して社会に出て行く皆さんは、今までとは違った環境の社会の荒波への重要なスタートとなります。今まで築いてきた財産を使ってどのように羽ばたくか、皆さん次第です。さらに、学びは一生続くものです。卒業すれば勉強は終わりではなく、今まで蓄積した知識を実際に役立たせるために、何度も見直し、自分にとって実りのある知識にして下さい。分からないことがあれば、いつでも、大同大学の先生がたに助言を求めて下さい。大同大学は、いつまでも皆さんを応援しています。
これから、さらなる情報社会の進展にともない、AI,IoTなどが飛躍的に進化し、Society 5.0と言われる超スマート社会が到来すると予想されています。大学自身も、18歳人口の減少や、入試改革などに対応して行かなければなりません。まさに社会は劇的に変化します。
ここで、大同大学の歴史を振り返ってみましょう。
五十六年前、第2次世界大戦後の復興期に大同製鋼、中部電力、名鉄など中部産業界の要請を受け、大同学園は機械工学科と電気工学科、二学科の大同工業大学を設立しました。その後、建設工学科を加え、十八年前には情報学部が設置され、さらに大同工業大学から大同大学へと校名を変えました。しかし,産業と社会の要請に応える人材の養成という建学の精神は五十年以上に亙って受け継がれ、実学主義という大学の理念は変わりません。
大同大学をつくった大同学園のルーツをたどると大同電力に行き当たります。大同電力の初代社長は、後に日本の電力王と呼ばれた福沢桃助です。大同電力は後に中部電力と関西電力、大同製鋼等多くの企業に分かれました。大同学園は、昨年、八十周年を迎え、様々な記念事業が行われました。大同大学は、学園の八十年を超える歴史に裏付けられた実学の大学であり、そこで学んだということを忘れないで下さい。
近年、地球温暖化、東アジアの緊張など地球規模の課題がいくつも顕在化し、日本にも影響を与えています。また、本年では新型コロナウィルス感染症が、日本だけでなく世界的に「パンデミック」という言葉で表されるように猛威を振るっております。これからは、さらに予測できない状況が出現する可能性が増加していく事が考えられます。しかし、そのような時に、冷静に判断を行い行動できる人間になって下さい。
卒業は新たな門出です。
みなさんの人生はこれからです。自分の満足できる人生を送って下さい。そして、ふと立ち止まり迷うとき、大同大学を思い出し、相談に来て下さい。大同大学は、いつまでも皆さんとともにあります。
健康に気をつけ、家族や友達を大切にし、これからの人生を送られることを、心から願っています。
大同大学長 神保 睦子