2020.05.11 お知らせ
卒業生がフェイスシールドを量産し、医療現場へ無償提供を続けています/2008年度情報学部情報学科卒業生 高木英樹さん
本学情報学部情報学科の卒業生、高木英樹さんが所属する有限会社高木金型製作は、安城市の商工会議所を中核とした異業種連携プロジェクト「AnjoHearts」のメンバーで、主に自動車用部品の射出成形金型を設計・製作しています。安城市の産業は自動車部品産業に支えられていますが、自動車部品製造への過度の一極化という課題を抱える中、「AnjoHearts」は高い技術力を生かした製品の新たな販路を模索し、オリジナル商品づくりにチャレンジしています。2019年度には高木さんが本学情報デザイン学科の岡田心准教授に声がけしたことがきっかけで「AnjoHearts」と情報デザイン学科とのコラボレーションが始まり、現在、産学連携でオリジナル製品を開発中です。
新型コロナウイルス感染症が拡大する状況の中、顔を覆って飛沫感染を防ぐ「フェイスシールド」の量産に「AnjoHearts」が動き出しています。
高木さんがフェイスシールドのフレームを3Dプリンターで作るためのデータがインターネット上に公開されているのを見つけたのがきっかけで、4月10日にデータの作成者に連絡を取り、量産の許可を得ました。
生産にあたって「AnjoHearts」のメンバーであるプラスチック再生加工業「フジイ化工」とプラスチック成形業「壱武工業所」、システム開発「ウィズキューブ」に声をかけました。製品名は「A-MASK」。フレーム部分の金型を高木さんが作成、フジイ化工が扱うペットボトルキャップの再生材を使い、壱武工業所が量産を担います。ウィズキューブはweb申込みや在庫管理を行います。3Dプリンターだと1つ作るのに30分から45分かかるところ、金型を使えば1時間に240個の製造が可能です。
最初に製造した5,000個では足らず、現在は週に約40,000個のペースで生産し無償提供を続けています。
世界が未知のウイルスという不安に襲われる中、「AnjoHearts」のメンバーそれぞれが出来る社会貢献を考えた結果が「A-MASK」というフェイスシールドに結実しました。今後も「AnjoHearts」のメンバー企業に資金面などで協力を呼びかけ、協賛金が続く限り無償で続けて行くようです。
日本の医療現場を救うため、本学の卒業生が頑張っています。
A-MASKの詳細はこちら