2017.05.24 先生の活躍/学生の活躍/情報デザイン学科 メディアデザイン専攻
区より依頼を受け「南区いきいきMAP」を作成しました/上岡研究室
名古屋市が各区に設置した高齢者支援組織のひとつ「南区地域包括ケア推進会議高齢者孤立防止対策部会(つながろうねっと)」からの依頼が、上岡和弘教授にあったことから、お年寄りが積極的に外出し、地域との連携を強めることで社会的な孤立を解消することを目的とした「南区いきいきMAP」を上岡教授とメディアデザイン専攻の学生が作成しました。会話のきっかけとなる「情緒的情報」と外出の際のケア施設など「機能的情報」に分け、自宅で使用しやすいように紙質や仕様にもこだわっています。
「南区いきいきMAP」は平成28年4月から、平成29年5月までの約1年1か月を掛けて制作した力作です。上岡研究室 4年の平田優哉さんはじめ、4年坂雄太さん、3年の廣瀬亜純さんの3名と上岡教授が「つながろうねっと」の方々と共に、区内七つの中学校の学区を実際に自転車で走り回りながら、地域の人たちに取材と、写真撮影を行いました。当初は、MAPを高齢者の外出用情報誌と位置付けていましたが、研究を進めるうちに「自分が知っていること、体験したことには関心が高まる」ことに注目して、高齢者の方が「今でも現役」で活躍する懐かしい場所を通して会話のきっかけを増やす工夫を施し、また訪問ヘルパーの訪問時の会話用ツールとして位置づけて作成しました。
MAPは、「なにコレ!?」と不思議に思う光景や、昔懐かしいお店などをピックアップ。お年寄りが立ち寄りたくなるように、地図と共に写真を入れて紹介しています。例えば、昭和33年開業で、現在でも薪を使ってお風呂を沸かすこだわりの銭湯や、「現役の釜戸」が見られるカフェなど、魅力的な場所が多数取り上げられており、その地域に住む高齢者が、新たに南区や地域の魅力を発見し、積極的に外出したくなるつくりとなっています。
この「南区いきいきMAP」は、高齢者の方々をはじめ、南区の皆さんの外出や会話のきっかけとなることを期待して、地域の関係各所で配られています。