2019.05.22 先生の活躍/機械工学科
公益社団法人 日本鋳造工学会の論文賞を受賞しました/前田安郭教授
5月18日(土)に開催された公益社団法人 「日本鋳造工学会」の第173回全国講演大会において、「酸化膜モデルを用いたアルミニウム合金注湯の粒子法シミュレーション」(鋳造工学、第90巻2号掲載)で工学部 機械工学科の前田安郭教授が論文賞を受賞しました。
前田教授のこの研究は、通常、アルミニウム合金の湯流れ挙動を観察するために動粘性係数がほぼ同じ水を用いることが多いですが、水とアルミニウムは表面張力や酸化膜が異なり、違った挙動を示します。このとから、この挙動を可視化実験により明白化し、かつ両者の違いをシミュレートするために、「酸化膜モデル」を開発しました。
「酸化膜モデル」を用いれば、アルミニウム表面に存在する酸化膜の影響をうける流動挙動を適切に表現出来ることを明らかにしただけでなく、「酸化膜モデル」はラドル注湯のみならず先行論文(オイラー系ソフトで数値解析)の条件(水平平板モデル)でも良好な一致を示し、モデルの適用性の高さを示すことがわかりました。
酸化膜モデルを用いたアルミニウム合金注湯の粒子法シミュレーション
DOI https://doi.org/10.11279/jfes.90.68