2019.08.02 先生の活躍/機械工学科
日本鉄鋼協会会報「ふぇらむ」で入門講座の執筆を務めました/田中浩司教授
一般社団法人 日本鉄鋼協会が発刊している会報「ふぇらむ」内の入門講座にて、機械工学科の田中浩司教授の解説が掲載されました。
この「ふぇらむ」は、1996年より毎年発刊され、鉄鋼に関する幅広い分野を掲載しています。その中でも、「鉄鋼技術者のための入門講座」は、製鋼・材料技術者に必要な専門知識を解説することを目的に編集され、項目ごとにシリーズ化されています。
今回田中教授は、2018年秋より連載されている「平衡状態図の活用」というテーマのもと、最終回となる10回目の担当と執筆をしました。
平衡状態図とは、多くの元素からなる金属材料が、成分比(組成)と温度に応じて結晶構造(相)を変化させ、さまざまな特性に変化することを理解するための「地図」のようなものです。
相律によれば、材料中の元素数がひとつ増えると安定な相はひとつ増えるとされており、これによって、例えば柔らかい材料中に硬い粒子を分散させることができ、組成と温度でその量も制御できると言われています。
田中教授は今回、最終回として状態図から読み取ることができる化学量の解説をしています。なかでも、粒子中に濃縮する元素の濃度や、別の相が出現しようとするエネルギーなど、構造を制御するための処理時間を見積るための化学量と定式化の例を詳しく解説しています。
一般社団法人 日本鉄鋼協会会報「ふぇらむ」
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https://y100.isij.or.jp/ferrum/genre/nyumonkoza/index.html