2019.10.02 先生の活躍/建築学科 かおりデザイン専攻
一般社団法人 日本建築学会大会および公益社団法人 空気調和・衛生工学会大会にて発表・司会を行いました/山口一教授
9月3日(火)~9月6日(金)に金沢工業大学にて開催された一般社団法人 日本建築学会大会と、9月18日(水)~9月20日(金)に北海道科学大学にて開催された公益社団法人空気調和・衛生工学会において、山口教授が研究発表・司会を行いました。
山口教授は、日本建築学会大会「マイクロバイオーム(1)」のセッションで「再生医療施設でのDNA夾雑物の測定とその不活化(第4報)ラボレベルでの検証」と題して、清水建設㈱との共同研究を発表、同日に「マイクロバイオーム(2)」のセッションで司会を行いました。空気調和・衛生工学会大会「マイクロバイオーム(1)」のセッションで「 再生医療施設でのDNA夾雑物の測定とその不活化(第5報) ラボスケールでの検証」と題して、清水建設㈱との共同研究を発表、同日に「感染制御」のセッションで司会を行いました。
以下、山口教授の解説です。
iPS細胞やES細胞等を取り扱う再生医療施設では、少量の細胞を遺伝子操作等の処理後に増殖させる必要がありますが、DNA等の核酸夾雑物がこれらの細胞に混入すれば、目的としない細胞の増殖やガン化の危険性も否定できず、製品の歩留りの低下や安全性が懸念されていました。核酸夾雑物はヒト(皮膚など)やカビ・微小生物に由来する他、施設内で使用される別の細胞からDNAが漏洩し、施設内へ浮遊したり建材や器具等に付着すると考えられます。
DNA等の核酸夾雑物は無色・無臭であり、施設内に存在する核酸夾雑物を処理する場合に、どの程度の成果を得たかを検証することは非常に困難でした。今回の第4報と第5報では、実際の実験室でスワブ法を用い、リアルタイムPCRによる核酸夾雑物の存在とその分解処理法について検討しました。
再生医療施設などの夾雑DNA分解については新しい技術であり、出席者の関心が高く、多くの質問を頂きました。