2018.06.15 先生の活躍
国際学術雑誌に論文が掲載されました/酒井陽一名誉教授
教養部の酒井名誉教授が行っている大阪大学、高エネルギー加速器研究機構、国際基督教大学の研究者との共同研究の成果としての論文「Muonic X-ray Measurements on Mixtures of CaO/MgO and Fe3O4/MnO」が、放射化学・核化学の国際学術雑誌に掲載されました。
負ミュオンは素粒子のひとつであり電子の200倍の質量をもちますが、物質中に打ち込まれるとミュオン原子をつくります。ミュオン原子の負ミュオンは脱励起過程でミュオンX線を放出します。ミュオンX線の測定により物質の元素分析ができ、あるいは化学状態についての知見を得る事ができる可能性があります。この研究では、現時点では未開拓である後者について明らかにすることを目的としました。ミュオン測定の実験は茨城県東海村のJ-PARC(大強度陽子加速器施設)で行われました。
論文のタイトル・著者・掲載誌など
“Muonic X-ray Measurements on Mixtures of CaO/MgO and Fe3O4/MnO”
Kazuhiko Ninomiya, Michihiro Kitanaka, Atsushi Shinohara, Motonobu Tampo, Yasuhiro Miyake, Yoichi Sakai, Michael K. Kubo
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, Vol. 316, pp. 1107-1111 (2018)