• AppStoreからダウンロード
  • GooglePlayで手に入れよう
  • Facebook
  • Twitter
  • Line
  • instagram

NEWS

2024.06.27 先生の活躍 大学院 学生の活躍 機械システム工学科

日本機械学会学術誌の年間アクセスランキングで2位になりました!/林秀行さん


林さんの開発したサイクロイダル遊星歯車減速機

大学院工学研究科 博士後期課程3年の林秀行さんが、日本機械学会に昨年投稿した論文『サイクロイダル遊星歯車減速機の開発』が、2023年の論文アクセスランキングで2位となりました。

理工系の学会で日本最大の会員数を擁する日本機械学会では毎年、一年間の論文アクセス数を集計し、トップ10を公表しています。学会には毎年200〜300編の研究論文が投稿されますが、ランキングではその年に投稿された論文だけでなく、これまでに投稿された過去の論文すべてが対象となります。従って、トップ10の中には10年前の論文もあります。林さんの論文は昨年の3月末に公開されたもので、丸一年と経っていませんが、そのような中で1000件を優に超えるアクセス数を獲得しての2位という快挙を成し遂げました。この予想だにしない快挙に林さん本人もさることながら、共著者の工学部 機械システム工学科 大嶋和彦教授と尾形和哉教授も驚きを隠せないと言っています。

林さんの研究対象である減速機は、複数の歯車を組み合わせて、高速回転するモータの回転速度を落とすとともに、トルクを増大させて十分な回転推進力を得る重要な工業製品です。林さんはスピログラフという知育玩具から発想を得て、減速のメカニズムを歯車の組み合わせでなく、サイクロイドという幾何曲線状の溝を彫った円盤で実現するという、まったく新しい発想に基づいた減速機を考案しました。十分な減速比を確保した上で減速機の小型化・薄型化を実現することができ、工業的有用性の高いもので、この開発研究の論文化に先立つ学会発表でも、聴講者の関心が非常に高く、活発な質疑応答が交わされていました。

アクセスランキングは論文の内容の良否を量るものではありませんが、多くの研究者や技術者の関心を集める興味深い研究の証であることに違いはありません。林さんは今回の快挙について 「多くの方々に私の論文を読んでいただいたことを非常に光栄に感じています。日々の研究で行き詰まることも多々ありますが、本当に良い励みになりました。また、自分の論文が読んでいただい方々の研究に少しでも参考になればたいへん嬉しいです。」と語っています。

この記事をシェアする